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防錆のはなし

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第七回 「さび対策でできること」

 近年、温室効果ガスによる地球の温暖化が話題になっています。
 今年の4月には、京都議定書で目標とされる温室効果ガスの削減達成期間にも入りました。
 温室効果ガスを減らす方法(*1)として例えば一般的に 1.冷暖房の温度設定、 2.エコドライブ、 3.過剰包装を断る、4.コンセントをこまめに抜く などなど色々あります。

こうした取り組みは一つ一つは小さいですがまとめると大きくなるので非常に大切です。

ここでは ”防錆のはなし” ですので、ちょっと視点を変えてみましょう。

 環境省の2006年度の報告(*2)によると、温室効果ガスの排出は製造業が約9割を占めています。
なかでも鉄鋼業が全体の3分の1を占め大きな排出源となっていることが分かります。
鉄鋼業の排出量としては約2億トンにもなります。

業種別温室効果ガス排出割合

では年間の粗鋼(鉄)の生産量はどのくらいになるでしょうか。 経済産業省によると(*3)2006年度は約1.2億トンの粗鋼が製造されました。

一方、鉄鋼材が腐食していく量は、環境条件の悪いところで年間1m2当り1.5kgに及びます。(*4)

年間1.5kgの鉄を生産するためにおおよそ0.9kgの温室効果ガスを発生していることになります。
(おおまかな計算なので細かいことは考慮していません。)

つまり、鉄鋼材の腐食対策を適切に行い、延命化を図ることで1m2当り年間0.9kgの温室効果ガスを削減することになります。

たったこれだけかと思うかもしれませんが、錆対策(防食)を行うことでこれらを少しでも少なくすることが出来るのではないでしょうか。

一般家庭でできること、錆対策をすることでできること ほんのささいなことかもしれませんが、私たちの身の回りにも温暖化対策の為にできることがたくさんあります。
明るい未来の為にできることからやってみてはいかがでしょうか。

*1 チームマイナス6%(みんなで止めよう温暖化)
http://www.team-6.jp
*2 環境省:温室効果ガス排出量の集計結果の公表より
*3 経済産業省:生産動態統計・鉄鋼編より
*4 社団法人日本防錆技術協会編:防錆技術学校教科書

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第六回 「錆の種類」

そもそも金属が錆びるとはどういうことでしょう?

第1回でもお話しましたがさらに掘り下げて、もう少し詳しく見ていきましょう。
下の図を見てください。

酸化還元の様子

一般的に「錆びる」という現象は金属が電子を放出してイオン化することを言います。これを別の言い方をすると「酸化」になります。
 また、「酸化」には対の言葉として「還元」という言葉があります。「還元」は酸化とは逆に電子を受け取ることを言います。『酸化・還元』は金属に限らず、たんぱく質などあらゆる物質に対して使います。片方が電子を出してもう片方が電子を受け取る。つまり、酸化と還元は「電子」の受け渡しによって生じています。

 このような現象で金属表面上にできたものが一般に『錆・サビ』と言われるものです。
この『錆』にはいくつか種類があります。一番知られているのはやはり鉄の錆でしょうか。
鉄錆はその状態によっていくつか慣用名があります。
実際は細かく分類されていますが代表的なものを以下に示します。

化合物 慣用名
FeOOH
(水和酸化鉄)
黄さび
Fe2O3nH2O
(ヘマタイト)
赤さび
Fe3O4nH2O
(マグネタイト)
黒さび

 次に良く知られているのは緑青でしょうか。これは銅が酸化して生じた緑色の錆になります。
他にも白さびといわれるの亜鉛の錆があります。

このように一口に『さび』といっても様々で、その色や性質は多く存在しています。
もしかしたらまだ発見されていない『さび』もあるかもしれません。 でも『錆びる』・『酸化する』という現象は一つなので、その状況に応じて対策を講じていけばよいのです。

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第五回 「さび対策」

なぜ錆ができるのかが明らかになるのは1930年以降になりますが、それ以前に、いかに錆を防ぐかという技術のほうが先行していたようです。

 錆の発生原因には様々な組み合わせがあり、それに対応して防ぐ手段も色々あります。 大別すると予防的手段と治療的手段に分けられます。
 前者は『さび』が発生する前に対策することであり、イニシャルコストに含まれます。後者は『さび』が発生した後に対策することで、ランニングコストに含まれます。

 防錆方法を原理別に示すと次のようになります。

:予防的手段  :予防的手段と治療的手段  *一部適用
A:大気暴露 B:水中浸漬 C:土中埋設 D:容器内面
1)レッセ・フェール
2)材料設計
3)構造設計
4)表面処理
5)塗装
6)環境処理
7)電気防食 -*

最初のA~Cは自然環境に対して指し、Dは人工環境や水溶液等との接触に対して表しています。

  • 1)レッセ・フェール:一定期間を決めて取り替えることを前提とした方法。
  • 2)材料設計:使用環境を考慮して耐食性を高めた材料を開発する方法。
  • 3)構造設計:すきまの発生や異種金属の接触を配慮する方法。
  • 4)表面処理:亜鉛、アルミニウムのような金属をメッキする方法。
  • 5)塗   装:有機材料によって表面を被覆する方法。
  • 6)環境処理:錆の発生を抑制する確実な方法である乾燥と空気清浄をとる方法。
  • 7)電気防食:鋼材の電極電位を一定以下に保つ方法。

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(参照:増子昇, さびのおはなし, 日本規格協会, p.139, 1999)

第四回 「ノバロックス」~SECOND~ 本製品の販売は終了しました。

錆を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?
このテーマに対し、これまで当社から「電気的防錆技術」「化学的防錆技術」「物理的防錆技術」による回答を提示してきました。今回は第二回に続いて、化学的=錆置換型防錆剤ノバロックスの使用方法を実際の使用例を交えてお話していきます。今回はトンネル内の照明機材の補修についてです。

本題に入る前にちょっとブレイク。
みなさんもよく見かけるトンネルの照明はなぜオレンジ色なのでしょうか?
トンネルの中は車の排気ガスがたまりやすく視界が悪くなります。
そこで、遠くまで光が届くようにオレンジ色のランプを使っているのです。
下の図を見て下さい。

太陽光線のイメージ

オレンジ色の光は波長が長く空気中のホコリや水分にぶつかりにくい性質があります。
一方、他の青色や緑色の光はどうでしょう。これらの光は波長が短いので、太陽からの光が地球に届く前にいろいろな障害物にぶつかってしまい届きません。
その為、遠くまで光が届くオレンジ色を利用しているのです。

閑話休題。
トンネルの中は湿っている場所が多く、照明機材などには錆が発生します。

【ケレン作業】

ケレン作業中

ケレン作業中

ノバロックスはサビと反応して防錆効果を発揮します。そのため、多少錆が残った状態でも塗装可能なので、非常に手間のかかるケレン作業(さび落とし)を軽減出来ます。
作業はワイヤーブラシ等を用いて汚れや浮き錆等を落とす程度にケレンします。

【ノバロックス塗布】

スプレー塗布状況1
スプレー塗布状況2

スプレー塗布状況

ノバロックスはスプレータイプなので簡単に作業を行うことが出来ます。
前回は取り外し可能な場所だったので、取り外して確実に補修をしましたが、今回は、取り外し出来ない箇所や手の届きにくい部分があったのでそのままスプレーして対応しました。
使用方法は、使用前に缶を十分に振り、錆の部分へ2~3往復するようにスプレーします。

【上塗り作業】

上塗り吹きつけ後

上塗り吹きつけ後

上塗りを必要とする箇所には、必要に応じてトップコート剤で塗布します。
○このようにノバロックスは様々な場所で使うことが出来ます。

第三回 「ラスタッフ(旧称アトメタル)」

突然ですが、これからは保守・整備の時代がやってきます。
景気が良くなっているとはいえすぐに物を取り替えたり、新しく買ったりすることは、なかなか難しいものです。むしろ保守・整備を行って寿命を延ばしていくことが多くなるでしょう。
では、こんなときどうする?

タンク配管腐食の様子

タンク・配管に腐食が・・・

鉄塔基礎電柱のひび割れの様子

鉄塔基礎・電柱にひび割れが・・・

タンク、配管、鉄塔基礎などの工業用資材や設備は月日とともに、腐食や劣化が起きてしまいます。
放っておくと雨や風によってこれらの資材や設備たちの心も病んでしまいます。
そのため腐食や劣化したものは補修しなければなりません。また、こういったことが起きないように防止しなければなりません。
しかしながら従来の修復方法ではコストがかかるなどの問題があり非常に面倒です。
もっと手軽に出来るものはないでしょうか?

そんなとき、ラスタッフ(旧称アトメタル)

ラスタッフ1110(旧称アトメタル AM-A)

ラスタッフ1110(旧称アトメタル AM-A)
(左:主剤 右:硬化剤)

ラスタッフ(旧称アトメタル)には防食効果が20年以上もあり、資材や設備の寿命を延ばします。
ラスタッフ(旧称アトメタル)の主成分はレアメタル、セラミックス、特殊ポリマーで構成されています。
優れた絶縁性、接着性を示し、長期間腐食、磨耗に耐えメンテナンスコストを大幅に軽減します。

金属補修

金属補修

コンクリート補修

コンクリート補修

ラスタッフ(旧称アトメタル)は、さまざまな金属やコンクリートなどに補修・防食コーティングを施すことが出来ます。
病んだ資材たちの心を鉄のように硬く、そして雨や風に負けない強い心を持たせることが出来るのです。

《はーとめたる》

《はーとめたる》

→ 詳しくは製品紹介(ラスタッフ(旧称アトメタル))
第二回 「ノバロックス」 本製品の販売は終了しました。

錆を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?
このテーマに対し、第1回では電気的に錆の進行を防ぐ方法を紹介しました。
今回は、錆を化学的に極めて安定な黒色不動態被膜に置換する方法を紹介します。

黒錆と言って代表的なものに南部鉄瓶があります。ペンキやメッキがなかった時代から、画期的なサビを防ぐ技法として伝えられてきたものです。ノバロックスは赤錆に直接キレート反応し、有機金属錯体を形成します。つまり化学的に安定な不動態膜により水、酸素を遮断します。同時に、キレート反応基によって黒錆にさせ、安定化させる作用を併せ持ち防錆効果を発揮します。

このノバロックスの効果的な使用方法を、通信設備での使用例を交えて説明していきます。

【作業箇所・補修箇所】

作業箇所概観

作業箇所概観

補修箇所部分

補修箇所部分

鉄板切削箇所からサビが進行し、非常に深い赤錆が発生しています。

【補修部取り外し状況】

取り外したダクト状況

取り外したダクト状況

取り外した部材

取り外した部材

今回は取り外し可能な場所だったため、取り外して確実に補修をしましたが、スプレータイプなので、取り外し出来ない箇所や、手の届きにくい部分にも対応が可能です。

【製品・NOVEROX】

ノバロックス

ノバロックス

ケレン中'

ケレン中

【ケレン作業】

ノバロックスはサビと化学反応して黒錆を形成し、防錆効果を発揮します。そのため、手間とコストの非常に掛かる面倒なケレン作業が軽減出来ます。3種ケレン程度のサビがうっすら残った状態で塗布することが可能です。

吹き付け作業'

吹き付け作業

【吹き付け作業】

スプレーは2~3往復するようにゆっくりスプレーしてください。ノバロックスが赤錆と反応し不動態膜を形成します。

反応中

反応中

【乾燥中】

スプレー後は数時間自然乾燥させます。徐々に錆の色が変色していくのが分かります。

○上塗り作業を行わなくても、表面は防錆効果を発揮しますが、美観上とより高い効果を発揮するためには上塗りすることを推奨します。

【上塗り作業】

上塗り剤

上塗り剤

塗装作業

塗装作業

市販されている通常のスプレー塗料を使用して上塗り作業が行えます。
また、このノバロックスで反応させ形成させた黒錆には上塗り剤に対してほとんど種類を選びません。

【乾燥・取付】
上塗り剤が乾燥すれば補修作業の完了です。

乾燥

乾燥

取付け

取付け

【経年状況】
3ヶ月経過後も良好です。

外観

外観

補修部

補修部

このようにノバロックスは錆を安定な状態にし防錆効果を発揮します。

第一回 「ラストアレスター」 本製品の販売は終了しました。
サビ発生イメージ図

そもそも金属が錆びるとはどういうことでしょう?

錆は金属の持つ電子が水や塩分などの電解質に奪われることから発生します。 ほとんどの金属は、塗装やメッキ等で処理し、水や塩分を触れさせないようにすることにより、錆を防いでいます。 しかし、時間が経つにつれ小さな傷やひびが入り、そこに水や塩分などが触れるようになり金属の電子が奪われ錆が進行してしまいます。

では、錆を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?

一つは、再度塗装することにより、塗膜を補修していく方法です。
これは一般的に行われている方法ですが、長期的に見るとその費用は大きなものとなります。

もう一つは、電気的に錆の進行を防ぐ方法です。
「サビは金属の持つ電子が水や塩分などの電解質に奪われる」、と言うことは、金属に電子を補充してあげれば錆びないということです。

そこで、「ラストアレスター」
金属に外部から電子を補充してあげることにより錆の発生、錆の進行を抑えます。システムの性質上、最初の塗装は必要ですが、その塗膜を長年にわたり保護し続けるので、長期的に見ると、塗り替え費用を軽減することが可能となります。

錆は、一筋縄では解決できない現象です。今回の方法以外にもたくさんの方法があります。用途に合わせた錆対策を考える必要があるようです。

防錆のイメージ画像